2019年6月9日日曜日

【映画】偏愛映画・国別<日本編>

どうもこんにちわ。
えー、下書きフォルダを漁っていたらですね、こんな書きかけ記事見つけましてん。
最近は見た映画のことを記事にする余裕もなくなっておりますが、折角ここまで書いているのでアップしちゃえと思った次第です。
ちなみに、<日本編>とはありつつも、シリーズ化は…多分しない…。
以下、少し今と状況は異なりつつも、下書きそのままでお送りいたします~。


*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


誰にも聞かれていないけれど、私の偏愛的映画を綴ってみようかと思います。

ちょっと考えたのですが、このブログの内容はネイル6割、映画3割のその他1割といったところで、見に来てくださる方たちもネイルのほうに興味があってのことと思うのですよね。
じゃあ映画とネイルと分けたほうがいいのかな、と思うのですが、多分面倒くさがりな私は二つのブログを管理となるとどっちつかずになって、そのうち両方やめてしまうのではないかと思うのです。

そんなわけで、どうぞ訪問してくださった皆様におかれましては、お気に召した記事を読んでいただけましたら幸いです。


あ、ちなみに「偏愛映画」なので、「こんな映画が面白いヨ!」というおすすめとはちょっと違います。
でも、私の記事から興味を持ってもらえれば、それは大変嬉しいことです。

では、続きよりどうぞ。



<日本>
大和屋竺 『荒野のダッチワイフ』 



次点
川島雄三  『幕末太陽傳』



(注記;具体的な映画名は特に好きな一本で、この監督の映画は全般的に好きです。)



えー。
日本の映画監督と言えば
小津安二郎とか
黒沢明とか
はたまたちょっと映画に詳しい人ならば
成瀬巳喜男とか
横口健二とかじゃないの!?

と思った方。
あなたが正解です。笑

しかしですね、私はATGとか日活ロマンポルノとか、アウトサイダーな映画が好きなんだー!!(全力の叫び)
その中でも、私は大和屋竺に心酔しています。
あの、女性嫌悪ともとれる、男性のハードボイルドな世界観!

ちなみに、大和屋の映画監督作品はあまり多くなく、むしろ脚本家と言ったほうが正しいかもしれません。
よく知られているのは、「ルパン三世」の初期脚本を手掛けていたことですね。
ルパン三世映画版の最初の作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』は特に名作で、
ファンの間でも『ルパン三世 カリオストロの城』と人気が二分するのではないかと思います。
後者は、監督・脚本ともに宮崎駿が手掛けたことは有名ですね。
『カリオストロ~』のストーリーには甘めなファンタジーが混じるのに対し、前者はもう少しシュールでかつ男性のロマンがつまっている気がします。


話がそれました。上記理由より、ルパン三世も大好きで。
『荒野のダッチワイフ』は、アンブローズ・ビアスの「アウル・クリーク橋の一事件」という短編を下敷きにしたストーリーです。
とりあえず、一度見たきりでは訳のわからん映画だと思います。というか、わけわかんなかったです。
でも、わけわからんなりに、映画の乾いた白黒の世界観とか台詞回しとか、山下洋輔カルテットによる暴力的なまでにエッジのきいたジャズとかを楽しんでいるうちに映画が終わり、気づいたら虜になっていたという感じでしょうか。
一応「ピンク映画」というくくりなので、確かにそういうシーンもありますが、コンセプトはそこにはないです。

もし万が一、観てみたい!と思った方、機会があれば映画館で見ることをお勧めします。
というのは、DVDだとカットされてしまっているラストの部分、物語が終わり場面が暗転する中で、山下洋輔カルテットの音楽がはちゃめちゃに鳴り響き、あまりに長いので不安を覚えるほどなのですが、これが反対に神経を段々と高ぶらせて気持ち良くなっていくという恍惚感を味わえるからなのです。
映画が終わっても音楽だけ続いていく映画って、これとキューブリックの『2001年宇宙の旅』しか知らないんですけど、なかなか稀有な映画体験と言えましょう。




次点で挙げた川島雄三は、昭和の娯楽映画を支えた映画監督の一人とも言えると思いますが、満45歳没という短い生涯で多作かつ名作を多く残した人です。
『しとやかな獣』を挙げるか迷いましたが(これも滅茶苦茶かっこよい映画。若尾文子の強かな美しさ、船越英二の怪演等々、どこを切り取っても様になる)、フランキー堺が一番輝いている『幕末太陽傳』を。

『幕末太陽傳』は、タイトルの通り幕末の品川宿が舞台。
落語の「居残り佐平治」を軸に、「品川心中」や「三枚起請」の物語が絡み、加えて幕末の争乱状態が描かれます。

とにかくフランキー堺の芸達者ぶりがすごい!
動きの一つ一つに見惚れてしまうほど。
羽織をふわっと投げてさっと着てしまうのとか、何度見てもかっこいい。
あと、みんな大好き石原裕次郎が高杉晋作役で出演しているのですが、スタァとはかくや…という存在感が画面から溢れ出ています。
これを見るまでは、そこまで皆裕ちゃん裕ちゃん言ってるのなんでなの、って思ってましたけど、登場シーンで文字通り光輝いて見えた役者って今までにこの人だけ。
初めて銀幕に登場してからすでに亡くなっている現在まで、ずっとスタァであることに超納得したのでした。
グランドホテル方式のコメディなので、場面や役者がくるくる変わり飽きずに楽しい映画です。古い日本映画とかちょっと…なんて思わずに、是非見てほしい1本です。




はー楽しかった。
ブログは、いくらでも自分の好きなものを好きなだけ語れるからいいと思うんですよね~。
ここまでお付き合いいただいた奇特な方々、ありがとうございました!




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2 件のコメント:

  1. 連続コメント、申し訳ありません。

    映画は詳しくないのですが、初期のルパン三世!
    子供ながら、なんてカッコイイアニメなんだ~と、他とは隔絶された世界観にあこがれていました。
    ちょっと、見てもいいのかな的な感覚も持ってましたね~。
    シズカさんのお説を拝見して、なるほどでした。

    そしてもう一つの幕末太陽傳。
    これ、この映画のポスターって言うか、チラシって言うかを、本当につい最近、どこかで見たんです。
    ここかな、と思った京都市文化博物館 (古い映画を良く上映してます) のWebを調べてみたんですが、違ったみたいです。
    あ~、どこで見たのか気になる!そして映画そのものも気になる!
    ポスターが貼ってあったということは、上映されてるって事なんじゃないかな~と思うと。

    ちょっとしばらく思い出し作業をしてみます。

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    1. もーoinuさん!コメント大歓迎です!!というか,大感謝です!!!まさかこんな独り言記事にもコメントくださるだなんて…(感涙)

      ルパンお好きですか!嬉しいなあ。
      そうそう,初期はハードボイルでちょっとセクシーな大人の雰囲気あふれるアニメなんですよね!
      次元が好きだったナ・・・。
      台詞回しなんかも,洒落ててニヒルでいいんですよ。
      峰不二子を称して,ルパンが「裏切りは女のアクセサリーさ」なんて言うの,ちょっと格好良すぎですよね。

      おぉぉぉお?なんてタイムリーな!
      このポスター,何年か前にデジタルリマスター版を公開したときのものなんですよ。なので,oinuさんがご覧になったのは,どこかで上映する宣伝だった可能性大ですね。
      ぜひ是非映画見てみてください!DVDになっているはずだし,amazonでも観れるので。
      でもできれば大画面で見てほしいな…。そして,石原裕次郎が輝いて見えたかどうか,是非教えてください。笑

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