2015年8月29日土曜日

【映画】『ナイトクローラー』

どうもこんにちわ。

昨日、買い物に出た先で初物の秋刀魚を目にしたので、焼いて夕飯に頂きました。
焼き魚ではアジの干物が一番、が常ですが、この時期の秋刀魚は何にも代えがたいですね。
秋刀魚ネイルとかしてみようかしら。
どこにも需要なさそう。


さて、今回は映画の感想です。
ネイルとは関係ない記事なので、一旦たたみます。


『ナイトクローラー』(ダン・ギルロイ 2014)

先日、新宿シネマカリテにて見てまいりました。
いやー、水曜日の1,000円の日を狙って行ったらですね、16時前に映画館に着いたのに16:25の回は売り切れでした。
しかも、そのあとの18:50の回も残りあと10席ほど。
仕方なく、その中で一番良さそうな席を選んで買いましたよ。
いやはや、しかし映画好きが街に溢れているのはいいことですね。

(以下、ネタバレも含むかと思いますのでご注意を。)

映画の感想なのですが、
一言でいうと「きもちわるい」映画でした。
いや、「胸糞悪い」?


ざっくりとあらすじを書きますと、

コソ泥的なことをしてお金を得ている職無し男性が、ある日事故現場に立ち会い、
そこで撮影をして現場映像をTVに売ろうとしているカメラマンを見かけ、
あれなら自分にもできるじゃん!と早速盗んだ自転車を売りとばしたお金でカメラを購入。
それでおさめた事件映像がTV局に売れたことにより、彼はフリーのカメラマンとして次々と事件・事故を撮影していくが・・・・・・

っていうかんじなんですが。
この文章だけでも、すでにちょっとこの主人公オカシイなってお分かりになりますでしょ?

主人公ルー・ブルームは、自分でも言うとおり呑み込みの早い、頭のきれる人物です。
自分の追究することのためなら努力を惜しまない。
しかし、大概の人は「それやっちゃだめじゃん」ってわかることすら進んでやってしまう、倫理観がぶっちぎれている人間でもある。
しかも、罪悪感もなく。
スクープ映像を撮るためなら、誰が死のうと構わない。
邪魔になったら、片腕としてやってきた青年もあっさりと見捨てる。

普通、こんな人間を目の当りにしたら「なんでそうなっちゃったの?」と思うと思うのですが、
この映画ではそのへんが描かれていません。
そして、ルーは見事その世界で地位を確立していくというところで、この映画は終わります。

あまりにも、人との共感性を欠如している主人公をどう捉えたらいいやら。
ルーは、片腕の青年から「人間を理解していない」と言われたことに対し、
「理解していないというより嫌っているのかも」と返していましたが、
私はむしろルーの中にあるのは「無関心」なのだと思います。

コメディ番組に笑い植物には毎日水をやりシャツにはきちんとアイロンをかける、一見取り立てるところない男性。
でも、人としての大事な部分が大きく損なわれている。
そんな彼を「善」か「悪」かで裁かない終わり方に、非常に現代的な映画だなという印象です。
鑑賞後の後味の悪い映画は嫌いじゃないですが、それにしてもすっきりとしない映画でした。

ジェイクさんのこの笑ってない眼がこわい。

2 件のコメント:

  1. シズカさん、こんばんは!

    さっそくの映画レビュー、楽しませて頂きました。ありがとうございました。

    この映画、チケット売り切れるほどの人気作だったんですね。同じサイコパスものでも「アメリカン・サイコパス」なんか全く売れた気配がなかったのに(笑)これも時代の変化なのでしょうか。いや、あれは原作も映画もギャグだった気もするから、比較するのもアレですが。

    実は私、実際にサイコパスと思われる人と関わってしまい、結構えらい目にあったことがあるのですが、ものの本によれば軽度の人を含めると20人に一人くらいはサイコパスらしいですね。20人に一人って、学校のクラスに1~2人は良心のない人間がいるってことじゃん!とゾッとしました。
    シズカさんもフィクションと油断せずお気を付け下さい…

    返信削除
  2. しましまさん!!
    当ブログ初コメント、ありがとうございます!嬉しい~。
    コメントを頂いているのに気づかず、返信が遅くなってすみません。

    あっ、その映画はあれですね、クリスチャン・ベールがはまり役だったやつですね。
    正直、バットマンよりこちらの彼のほうがずっと好きです。
    確かにあの映画はギャグでしたね~。しましまさんは原作もお読みになりましたか?
    私は映画公開当時に挑戦してみましたが、ブランドなどの固有名詞の羅列がつらくて、冒頭15ページくらいで挫折しました。今なら読めるかな。

    しましまさんの実体験、さぞ大変だったろうとお察しします。
    私は幸いあまりそういう経験はないのですが、前職が接客業だったのでいろいろな方をお相手にしました。
    時々、本当に言葉が通じない人がいて、かろうじて日本語はしゃべっているけれど意思の疎通は無理だな、と感じることも。
    しかし、20人に1人というのは・・・いささか多すぎでは・・・。
    サイコさんたちと、全く関わらないで社会で生きていくのは無理そうですね。汗

    返信削除